特にケアしたい3要素
サッカーやラグビー、野球の投手等は試合での体力の消耗が大きくなります。試合後のリカバリーには、①エネルギーの枯渇、②筋肉のダメージ、③脱水に対しての対処が必要です。
① エネルギーの枯渇
試合後には早期に炭水化物、たんぱく質を摂取して筋肉の破壊を補わなければなりません。炭水化物は高GI値のものを摂って、素早く血糖値を上げなければなりません。タンパク質は脂肪分の少ない肉を選びましょう。疲労で食物の摂取ができない選手はプロテインを摂取することも良いでしょう。
また、抗酸化作用のあるα―リノレン酸やオメガ3脂肪酸を含んだ食品(亜麻仁油、えごま油、鮭、さば)も効果的です。
② 筋肉のダメージ
下半身の疲労が著しい場合には、試合後にジョギング→両脚の挙上→ストレッチ→アイスバスが乳酸の排泄を促進するため有効ですが、試合後に時間が取れない場合があることが多く、あおむけになって壁に脚を立てて3分間の維持で血液を心臓に戻して行うことだけでもかなりの効果があります。
さらに、アイスバスは10~15℃の水温で長時間が効果がありますが、あまりにも冷たいのでできるだけで構わないと思います。
③ 脱水
試合後に減少した体重分の水分の補給が大切です。吸収性の高いスポーツドリンクが適切と思います。
試合の翌日
試合後48時間は体内に疲労物質が残存するといわれており、翌日は完全にオフにするよりもアクティブリカバリーを行って回復の促進を考えたほうが適切です。体を動かすことで自分の筋力の足りないことが発見できたり、疲労度を確認して次の回復方法への参考になります。
参考:大塚慶輔 コーチングクリニック 5月号 2021年