2017.12.06更新

成長期の子供たちはどのように体幹を鍛えればいいのか考える。

 

A。人工的トレーニングではなく環境を作ること

  プランクやドローインなどの体幹トレーニングは機能不全になった体幹を基に戻すものです。障害のない子供たちには、別の方法で体幹を鍛えることを考えなければなりません。

  赤ちゃんが成長する段階で寝返り、はいはいと可能になるのは、他でもない体幹の発達によるものです。人工的なトレーニングは頭で多少理解をしても子供たちには体で表現することは大変難しいものと思います。

  現在の子ども達が、走ることが遅かったり、遠くにボールを投げることができないのは、幼少期に体幹を使う遊びをしてこなかったことが原因と考えられるのではないでしょうか。つまり、子ども達の体幹トレーニングに必要なことは、体幹を鍛える環境づくりが最も優先すべきことなのです。

 

B.いかに無意識に体幹を安定させるか。

  我々が子供の頃は高いところからジャンプして着地をするような遊びをしていました。ところが現在では、そうする子供を見かけると自分の子どもでなくても、大人が制止します。ジャンプして着地をするには体幹に力を入れ膝を上手に曲げて行わなければなりません。遊びの中で低い高さから始めて、徐々に高くしていくことを当たり前のこととして子供は学んでいきます。これを習得できない子供は、走って前方に転倒した際に、手をつくことはできても、体幹が弱いために、頭を支えることができないため、額を強打します。

  最も効果的な運動はベアウォ―ク(熊歩き)で、赤ちゃんのはいはいに当たりますが、お尻を振らずに四肢を体格に動かすことが大切です。また、公園のジャングルジム等の遊具を使って、遊びまわることも無意識に体幹を鍛えることができます。意識のしない体幹トレーニングが、長続きするこつと思います。

 

C.人工的なトレーニングはNGか?

  幼少期から特定のスポーツばかりをやっている子供たちは競技種目で右のみを使ったり、左だけを使ったりする傾向が生じる可能性があります。この場合は、人工的な体幹トレーニングで左右のバランスを調整することで、より高いパフォーマンスを得ることができます。また、一つの競技だけを行うことなく、複数の競技を経験することが、将来専攻する競技に、良い影響を与えることも充分に考えられます。

          参考資料  友岡 和彦  コーチングクリニック 2017年 10月号

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2017.05.30更新

オーバートレーニング症候群は過剰なトレーニングにより運動能力の低下や疲労症状が持続し、簡単には回復しない状態を言います。慢性疲労症候群と同じような症状を呈します。

慢性疲労症候群になると、高率でうつ病を併発し、オーバートレーニング症候群でも重症では、不眠と抑うつが見られます。つまり、重症化すると脳の異常を引き起こし医学的な治療を要するようになります。

不眠や抑うつ状態が観察されたら、指導者は単に練習を休ませるのではなく、良く診てくれる医者に治療を受けさせるべきです。

急性の疲労であれば、短期間の休息期間で体力の低下も無く、短期間で元の状態に回復しますが、慢性化している場合は、身体機能の低下もかなり存在するので、休息後の練習強度は低く設定しなければなりません。

また、風邪を引いた後で体力が戻らない場合がありますが、実は風邪をひく以前にオーバートレーニング症候群になっていて、体調不良から風邪を引く場合があり、そのことを知らずに、風邪が治っても体調が戻らずに悩むことがあります。

オーバートレーニング症候群には競技特性があり、特に長距離の陸上選手によく見られます。練習の負荷が大きく、良い記録を出すたびに練習量が多くなっていくことに落とし穴があると考えられています。体力が回復しないままに練習を頑張ってしまう傾向があります。

体温や脈拍の上昇、尿たんぱくの検出などで発見できることがあり、医療側は、状態を把握し、選手に治療期間を明確に説明し、通院しながら練習量を調整し、選手の状態を良く観察しなければなりません。

 

  参考:川原 貴  コーチング・クリニック 7月号 2017年

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2017.02.02更新

持久力(エンデユランス)を高めるには

 

持久力と言うとマラソンを頭に浮かぶ人がほとんどだと思います。低強度で長時間運動を続けることは全身性持久力と呼ばれ、高強度で長時間ペースダウンすることなく続けられる能力をスピード持久力と言います。

100m走のように10秒間の競技にもパワーを出し続けるには持久力は必要です。また、ウエイトリフティングのように瞬間的な力を発揮する競技も、試技が数回必要になれば持久力は必要になります。

多くのスポーツはサッカーやバスケでみられるように動いて、休んでを繰り返しずっと動いているわけではありません。その能力を高めるためにインターバルトレーニング(IT)が用いられています。しかし、レペティショントレーニング(RT)が完全休息を間に挟むのに対して心拍数が完全に下がらないままに運動を開始するITは強度が低い状態で行われ、逆に目的が達せられない恐れがあります。

以前は、短距離選手やパワー系の競技には最大酸素摂取量は重要ではないとされていましたが、今ではどの競技にも最大酸素摂取量が大きいことが重要だと言われています。

全身持久力を鍛えるには長い距離を走るロングスローディスタンス(LSD)が一般的で、特に有効なのが小学生や中学生であり、この時期に全身持久力を強化することはその後の競技生活に大きく影響します。逆にこの時期に、瞬発力を鍛える練習に偏るとせっかくのチャンスを失うことになります。

小学生・中学生ではLSDによる全身持久力を高め、高校生以降には筋持久力やスピード持久力を高めるトレーニングを行い、年代に応じて伸びる能力を高めることを認識し、トレーニングを行わなければなりません。大学・社会人になっても走り込みで持久力を高めるには効果的とは言えません。

最大酸素摂取量は1、筋肉自体が変わること2、酸素を身体中に送る能力3、入口(肺)の能力が相まって大きくなります。簡単に言えば、筋量が大きければミトコンドリアが多くなるわけですから酸素が多く取り込めます。

持久力を評価するには最大酸素摂取量を測定すればいいわけですから、トレッドミルや自転車エルゴメーターを使用し、段階的に負荷を上げて呼吸量や酸素、二酸化炭素の量を測定します。それには大学等の研究機関に足を運び、測定しなければなりません。

しかし、スポーツの現場レベルでは、20mシャトルランでおおむね最大酸素摂取量の改善がわかりますので、有用性が高いと考えられています。

 

運動のエネルギーはATP-CP系(無酸素)、解糖系(無酸素)、酸化系(有酸素)に分けられるが、ATP-CP系は容量が少ないので、解糖系と酸化系がエネルギーの中心になります。

運動強度が高くなれば解糖系のエネルギーが必要になり、低ければ酸化系のエネルギーが多くなります。持久系の運動は運動強度が低く、長時間続けるものなので酸化系のエネルギーの供給が必要です。酸化系から解糖系のエネルギーに変わる境目をLT値と言って、乳酸がよく出始めるところと言われています。

乳酸は筋肉内に貯まると酸性に傾くため、疲労すると考えられてきましたが、乳酸は酸化系のエネルギー産生に利用されるために、必要な物質であり必ずしも悪役にはなりません。つまり、解糖系のエネルギーが枯渇した時に、乳酸を利用した酸化系のエネルギーの産生が促されるのです。

LT値以上の高い運動強度では解糖系のエネルギーが主に利用されますが、筋肉内の糖(グリコーゲン)の利用には限界がありますので、酸化系のエネルギーの利用も必要です。つまり、LT値を上げることによって、酸化系のエネルギー利用を行いやすくすることが、長時間の高い運動強度を維持できるのです。LT値を上げるトレーニングを行うことでミトコンドリアの量、クレアチニン(ATP-CP)の量が増え、糖の温存ができ適切な乳酸の利用で持久力が上るという仕組みです。

トレーニングは3段階で行います。初めにLT値以下では最大心拍数の65%~75%でジョギング程度。次はLT値を少し上回った運動強度で、例えばトレッドミルで3分間走って3分間休むを5セット。最後に25mを3往復走って、1分休むを6セット。ここでは、最後に動けなくなるまで体力を使い切るようにします。

トレーニングのインターバルでは、体力は100%まで回復はしません。糖は55%まで回復するのに5時間、100%戻すのに24時間かかります。しかし、ATP-CPは30秒で50%回復しますので数十秒後にはまた走れるようになります。筋肉内のミオグロビンは2分間程度で筋肉に酸素を供給できますのでインターバルは2分間で良いと考えます。

また、競技種目でその特性がありますので、トレーニングメニューは変化をつけなければなりません。

 

  参考資料   コーチング・クリニック2017年3月号  桜井智野風  牧野講平

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2016.07.27更新

中学生、高校生は部活動が終了し、入試に向けて勉強しなければなりません。

しかし、野球を続けるものは来季に向けて、パフォーマンスを上げなければなりません。

投球フォームの改善を試みたいと考える投手は、夜間トレーニングでフォーム矯正をしましょう。

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2016.03.15更新

理学療法士による柔軟性・筋力チェック

理学療法士による柔軟性・筋力チェック

スピード測定

ハイスピードビデオカメラで投球フォームをチェック

説明

 

投球フォームを説明中

投球指導

 

ビデオ説明後に投球フォーム指導

トレーナー

 

トレーナーによる投球フォーム指導と基礎運動指導

肘検診

 

最後に肘・肩検診

 

 

 

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2015.11.19更新

ゴルフのフォーム指導を始めました。

夜間診療時間内に行います。

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2015.11.19更新

11月14日 北谷ドラゴンズの野球検診は雨天のため中止となりました。

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2015.10.28更新

山内スピリッツの野球検診を山内小学校で行いました。

内容は①理学療法士とトレーナーによる、身体機能チェック ②ハイスピードビデオカメラ撮影後に院長によるフォーム指導 ③選手全員の肘検診

 

肘検診

※肘検診の様子です。

 フォーム指導

※ 左肘の向きと右肘の高さを指導しています。

理学療法士による機能チェック

※ 理学療法士による機能チェックと機能回復施術

理学療法士

※ 理学療法士による機能チェックと機能回復施術

トレーナー

※ トレーナーによるフォーム指導

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2015.10.10更新

近隣のチームからはじめています。

10月24日は山内スピリッツ、11月14日は北谷ドラゴンズを予定しています。

山内タイガースはすでに終わっています。

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

2015.09.19更新

現在、各チームの少年野球検診を無料で行っています。希望する球団はお電話にて申し込んでください。

 

 

投稿者: ベースボールクリニック 北城整形外科

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